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化学工学の入門におススメな書籍紹介

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書籍紹介
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 僕は学生時代に化学工学を勉強し始め、今も関連した仕事をしています。しかし、会社に入ってから化学工学の勉強が必要になった方もいるかと思います。どんな本で勉強したらいいかわからん!という方向けに、おススメの本を紹介したいと思います。

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化学工学全般

 まず化学工学を一言でいうと、化学工業において製品を製造するための学問です。そのため、化学工学と一言でいってもかなりボリュームがあります。なので、勉強の仕方としては、広くカバーできる化学工学全体の入門書を一冊、深く知りたい・業務に関係するため勉強が必要な分野についてそれぞれ1冊、といった感じが良いかと思いますし、そうやって勉強しています。僕の場合は学生時代の研究が反応工学(固体触媒)と移動現象論を跨いだ内容だったので、反応工学と移動現象論の書籍について後程紹介します。というわけで、まず化学工学全体の入門書はこれ。

化学工学?解説と演習

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 他の記事でも紹介していますが、学生の頃から今でも使っているので、ほぼ10年選手です。一つ一つの単元が浅すぎず、深すぎずでちょうど良いレベルとボリューム。各章ごとの例題、演習問題ともに数が多いので、これ一冊全ての問題解くだけで結構な力が付くと思いますし初心者レベルは卒業です。

反応工学

 そもそも反応工学ってなんだよって話から。
 反応工学で扱う内容は大別して2つあります。1つは反応に関する量論、つまり反応速度論で、もう1つは反応器の設計です。反応器を設計するには、まず反応器の前後で物質収支式をたてるのが基本です。その他、滞留時間分布や拡散モデルなど、液体の混合状態や気相と固体触媒の接触状態などを扱う場合は、移動現象論の知識が必要となります。また、反応器内での反応を議論するには物質収支式や反応速度式、さらに非等温反応においてはエンタルピー収支式が必要です。要は化学反応を実機スケールで扱うための分野で、化学工学の花形です。で、そんな反応工学の勉強に使ったのがこの教科書。

Chemical Reaction Engineering

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 反応工学の名著。化学工学出身の人はこれ使って勉強した人結構多いと思います。英語で書かれていますがびびらないでください笑 難解な単語や言い回しは無く非常に読みやすいです。大して英語できない僕が辞書無しでも読めたくらいですので。そして説明が丁寧!これも例題や演習が多いです。

移動現象論

 移動現象論は、物質(成分)、熱、運動量などの物理量が移動する現象を扱う化学工学の一分野です。機械系出身の方だと流動、伝熱といった言い方が一般的かと思います。化学工学でいう移動現象論はこれらに加えて物質の移動、つまり物質拡散についても扱います。学生の時、反応工学と同様に英語の教科書使って講義を受けていました。

Fundamentals of Momentum, Heat, and Mass Transfer

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 これは国内だとレアかもしれません。でも講義の担当教授曰く世界的には結構使われてるらしいです。繰り返しですがこれも簡単な英語で書かれており、例題や演習も豊富です。そしてボリュームが半端じゃない!移動現象論は扱うものは違えど考え方は同じなので、運動量・熱・物質のどれか一つマスターできれば他も理解しやすいのですが、いかんせん難しいです。説明は丁寧だと思いますが・・・個人的には伝熱が身近で現象と数式が頭の中でマッチしやすいので、熱から勉強するといいかもしれません。また、上記の2冊で化学工学関連の英単語は結構カバーできるのではないでしょうか。そういえば学生の時は演習とは別に英単語の小テストがありました笑

最後に

 最近は便利になって、エクセルで問題演習ができる本があったり(これ紹介してないですけどめちゃくちゃおススメです笑)、無償のプロセスシミュレータがあったりして自分で苦労して手を動かさなくても設備やプロセスの基礎設計ができるようになりました。ただ、僕の感覚として、それら計算ツールは初心者を超えた人向けで、まずは自分で教科書を読み解き、修行みたいな化工計算をすることで式の意味の理解を深める方が大事かなぁと思います。それにより、式と現象がマッチして腹落ちする感覚が強くなりますし、勉強も楽しくなるし実務に活かせると僕は思っています。
 他にも紹介したい本はたくさんあるので気が向いたときに記事にしていこうと思います。

 ご安全に!

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