この記事では、高圧ガスの定義について解説します。少々ややこしいところもありますが、最も基本の内容になりますので、確実におさえましょう。
高圧ガスの定義
高圧ガスとは、高圧ガス保安法(昭和26年法律第206号)第2条において、以下のとおりに定義されています。
高圧ガスとは、常用の温度において圧力が1メガパスカル(MPa)以上となる圧縮ガスであって現にその圧力が1MPa以上であるもの又は35℃において圧力が1MPa以上となる圧縮ガス、常用の温度において圧力が0.2MPa以上となる液化ガスであって現にその圧力が0.2MPa以上であるものをいう。
少々わかりにくいので、高圧ガスを4つに分類しなおします。すると、以下のようになります。
圧縮ガス
・常用の温度で圧力が1 MPa(メガパスカル)以上になるもので、現に1 MPa以上のもの。
・35 ℃で1 MPa以上となるもの。
圧縮アセチレンガス
・常用の温度で圧力が0.2 MPa以上になるもので、現に0.2 MPa以上のもの。
・15 ℃で0.2 MPa以上となるもの。
液化ガス
・常用の温度で圧力が0.2 MPa以上になるもので、現に0.2 MPa以上のもの。
・0.2 MPaとなる場合の温度が35 ℃以下であるもの。
その他の液化ガス(液化シアン化水素、液化ブロムメチル、液化酸化エチレン)
・35 ℃で0 MPaを超えるもの。つまりこれらの物質は、圧力がどの状態でも
(たとえ圧力がゼロに限りなく近くても)高圧ガスに定義される。
ちなみに、上記で「その他の液化ガス」として定義した液化シアン化水素、液化ブロムメチル、液化酸化エチレンは、いずれも毒性、可燃性、分解爆発性などの特性を有するガスです。そのため、常用の温度において圧力が0.2MPa以上となる場合であっても、高圧ガスに該当すると規定されています。要は、取り扱いにおいて特別に注意を払わないといけないため法で規制をかけている、ということになります。
高圧ガスの安全対策
高圧ガスは、製造、貯蔵、輸送、販売、使用、廃棄など、さまざまな場面で利用されています。しかし、高圧ガスは、その性質上、爆発や火災などの重大な事故を引き起こす危険性があります。そのため、高圧ガスの取り扱いには、十分な安全対策が必要です。
高圧ガスの安全対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 適切な容器・設備の使用
- 定期的な点検・修理
- 作業者の教育・訓練
特に、上記の適切な容器・設備の使用についてはこのブログで紹介していきます。
最後に
本記事では、高圧ガスとはなんぞや、という内容を解説しました。少しでも役に立てば幸いです。
ご安全に!
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